競馬場での1コマ。




柳 「お、あの少年のTシャツ」


隊長 「ん?」





柳 「地方競馬場で中央って、キレキレのセンスやなw」


なんのTシャツなんだ?

まさか中央競馬の中央という意味では無いだろうけど、

どこで売ってるんだろうw?


さておき、





地方競馬を知れば知るほど、中央競馬、JRAの

頂きの高さを思い知る。


反面、JRAから流れてきた地方の競走馬と、

その受け皿である地方競馬が、より愛おしく思えてくる。





佐賀競馬に触れ、競馬を新しい角度から見られるようになった。

そして競馬をより深く楽しめるようになった。






≪一頭を応援する喜び、それも競馬≫


まさか、そのきっかけを隊長から受ける事になるとはw

競馬の予想同様、人生は分からない。








第2019弾





ロマンシングサガ


PartC










いよいよ後が無くなったところで最終決戦第7R。

ここまで的中無しは、柳のみ





隊長の”でたらめ矢”馬券ですら的中しているというのに!(暴言だよ)

収支はともかく、





”某バルログ以下の戦果”で終わってたまるかw!





柳 「とは言え、ここからが本番だ・・・マジで行くぜぇ


隊長 「予算いくら余ってんですか?」


柳 「1500円。
佐賀競馬の傾向は掴んだ


カワウソ 「半分残してるじゃないですかw」


柳 「おうよ。
1500円の一点買いで収支を引っ繰り返して

高笑いしてやるわ!」





馬券の種類数あれど勝負の仕掛けも数あれど

ここ一番の勝負はシンプルイズベスト。

男は黙って”単勝一点買い”である。

※単勝:1着になる馬を当てる賭け方





複数頭を目で追いかけると、その分興奮も散漫になるというもの

その点、単勝一点買いは、軸も紐もひったくれも無い。

スタートからゴールまでただ一頭を追いかけ、後は叫ぶだけ。


これぞ競馬の最も根源的楽しみだと断言出来る。


柳 「あ〜も〜マジで勝負じゃ。オッズはどうなっとんじゃい!?」


のほほんとオフ会、競馬を楽しむ二人を差し置いて

柳、ガチ予想モード突入。





刻一刻と変動するオッズを睨み付けながら、赤ペンで机を叩く。

しかし、地方競馬のオッズの変動はやたら激しいw

オッズの浮き沈みに合わせ、


「やっぱ馬連にしようか」


「ワイドだとつかんなぁ〜」


「これで来たら昨夜の焼肉代くらい取り返せるな♪」



と雑念やら煩悩が踊り出す。





柳 「いや!ここは初志貫徹!単勝一点勝負

いったらぁや・・・!!」


隊長 「どいつです?」


柳 「ロマサガらしく、
直感と閃きで勝負






柳 「5番テネイシャスパール。人気は3番手ってとこだが・・・

4倍はつくな」


隊長 「んんん?騎手は”キング鮫”じゃないですか。これは

期待できますよ」






”キングシャーク”こと鮫島騎手。

ハッキリ言うが、地方の騎手は正直知らんw



・・・と、思っていたが、


隊長 「この騎手は、ウオッカの新馬戦で乗ってますよね」


柳 「へ?鮫島って、あの鮫島騎手?」







”ウマドンナ2”に”堀井瑠香”として登場し、

長剣プレイ日記にも名を残す不世出の名馬、ウオッカ。

縁だな。これは、縁だ。

迷いは晴れた。





柳 「一発逆転。目に物見せてやるぜぇぇぇ!!!


カワウソ 「最後くらいゴール前で一緒に見ましょうか」


隊長 「カワウソさんは何買ったんですか?ちなみに自分は・・・」



柳 「(一切気にも留めず)
行くでぇ!ブチ当てたらぁぁ!





発券締め切りの音楽が流れる。

隊長とカワウソさんの二人が口々に、





「ウエストだ」

「なんでBGMがうどん屋なんだよw」



と音楽に茶々を入れ、笑い合っている。

どうやら、佐賀競馬で使用されている曲とうどん屋の

福岡ローカル(?)CMとが同じ曲を使っているらしい。





≪かしわゴボ天うどん≫


ココで思いっきり余談だが、ウエストのうどんはマジで美味い。

本オフ会で頂いた中で一番美味かったよw





単勝一点勝負と言えば、今年(2019年)の春

ダービートライアル”青葉賞(GU)”

柳は単勝5,000円を本命サイドの一頭、ランフォザローゼス

ブチ込み勝負に出た。





≪手前の3番≫


結果はゴール直前で鼻差届かず爆死。


『差さんかいボケコラぁぁぁ!だぁぁああああ!!!!』


と、府中に柳の断末魔が響き渡った。


今回のテネイシャスパールの一点買いには、そのリベンジも

込められている。





”府中の借りを佐賀で返す”

清く美しい競馬ファンの姿であるw







”ロマンシング佐・賀ケイバ”馬券勝負最終ラウンド

第7レース『サラ系C1−13組』

ダート1,300m




ハッキリ言って、普通の来場者からすれば、

ただの1レースに過ぎない。


が、恐らく一般来場者の中で我々だけが、特に柳は

全観客の中で最も盛り上がっていた

に違いないw


ゲート入りは順調。勝負の幕は切って落とされた





柳 「いいスタートぉぉ・・・い〜よ〜」


柳本命は絶好のスタートを決め、逃げを打った。

地方競馬では、コースの形態上、後ろからのレースでは

勝ち目は薄い。


ハナを切った状態で、まずはゴール板前、つまり我々のいる

観客席前を走り抜けていく。


柳 「”そのまま”でいいよ〜。もう”そのまま”でいいw!






競馬応援の定番フレーズ

【そのまま】

意味もそのまま。

現在の着順通りで決着して欲しい時に、主にゴール前で使う

フレーズである。

スタート直後に言うバカはまずいないw

類義語に【残せ】というのがあり、

対義語は後ろから追い抜きにかかる馬を応援する【差せ】である









レースは向こう正面に差し掛かる。

ターフビジョンに映し出された隊列を確認し、隊長が

「良いじゃないですか」と声を上げる。



柳 「イイ感じイイ感じ・・・」

柳 「・・・ん、ちょっとかかっている?」

柳 「頼むよちょっと!落ち着いて〜〜」

柳 「あ〜いいよ〜落ち着いた〜!」


やかましく一喜一憂する柳を、楽しそうに隊長やカワウソさんが笑う。


テネイシャスパールは一瞬騎手と喧嘩したように見えたが、

逃げ込みを計るため恐らくペースを落としただけだろう

レースは落ち着いた流れを見せ、

いよいよ最終コーナーを一団が駆け抜けていく。





隊長 「来た来た来たw


柳 「いい!手応えあるよ〜!手応えあるよマジ!






追走してきた2番手の馬は手応えが怪しいのか、

既に騎手の手が激しく動いている。

一方、柳の本命馬は追い出しすら待つほどの抜群の手応え。





柳 「いやマジで手応えあるよ!そのままぁぁ!!」


柳、鉄柵を引っぱたきながら”そのまま”を絶叫。

隊長やカワウソさんは声にならない笑い声を上げながら

熱視線を送る。


柳 「そのまま!そ〜の〜ま〜まぁぁぁぁ!!」





が、脱落するとしか思えなかった2番手の馬が、

何故か食らいついて離さない。

離さないどころか・・・





並ぶ!!??


柳 「だあぁぁぁぁああああ!!!!?」





そして、差される・・・。





柳 「あぁ〜〜いやぁ〜〜〜!!」











爆死w









ちなみにこの一連の様子は、隊長撮影の動画で見ることが出来る。

隊長とホットラインを開通している後援者の皆様、

是非柳の爆死っぷりを見てやって下さいw



カワウソ 「さ、帰りますか」


隊長 「惜しかったですね〜w」


柳 「なんやねん!?青葉賞の時と一緒じゃないかいw!!」





こうして、柳のロマ佐賀は敗れ去ったのであった。








≪隊長≫




≪カワウソ≫



換金風景。

全員がマイナス収支ではあるものの、

三連複的中のカワウソさんの勝利
という形で終わった。



隊長 「あれ、副総裁の払い戻しは?」


柳 「当たってねぇんだよw





隊長 「すまんすまん。皮肉じゃないんだ」


柳 「
(皮肉じゃねェか)








さらば佐賀競馬場。

そう、『サヨナラだけが人生だ』






・・・だけどきっとワタシはこの場に戻ってくるに違いないw



柳 「わしはもう佐賀競馬を離れんぞw!」


隊長 「マッカーサー元帥スかwまぁ、また来てください」


カワウソ 「ええ。今度はフジオカさんも連れて」





とは言え、我ながらコンテンパンにやられてよく言うよw





帰り際のこと。


隊長 「おお!あれは!」


入場口付近で隊長が不意に声を上げた。

ほんの気持ち程度の人だかりの中心にいたのは・・・






佐賀競馬場マスコットキャラ”パッカルくん”



どうやら”パッカルくんと記念写真を撮ろう”イベント実施中の

ようだが・・・そもそも子供が少ない(苦笑)


遠巻きに眺める大人達に、付き添いのお姉さんが

「一緒に写真どうですか〜?」と営業をかけている。



柳 「クソ暑いのにご苦労なこったねぇ」


隊長 「わ〜♪写真撮って貰いたいなぁ」


カワウソ 「マジすか隊長w?」


柳 「や〜流石に恥ずかしいじゃろw」







が、躊躇無く隊長はパッカルくんに突貫w


隊長「これで嫁と子供に自慢できますw」


柳 「じゃ、じゃあ俺も!」


カワウソ 「えぇw?」





隊長に触発され柳も突貫。

「本当はお姉さんと撮りたかった」などと最低な発言を

残しながらの一枚であったが、思い出を残せて良かったよw




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翌日”博多駅”にて。






新幹線券売機を前に、柳思う。


柳 「”博多→広島”の片道・・・と」




驚くほど高いわけじゃないが、さすが新幹線チケット。

安くは無い。

が。






万券を放り込みながら、柳の胸にはある思いが去来していた。




柳 「新幹線の発券はハズレ無し

・・・安心して帰るわド畜生w!」





当たり前だw