敵�V号戦車依然接近中！

 

　おいまだ「装甲車両基地」をつくっていないんだぞ。

 

　なんで最初に作らないんだ！このままじゃ擲弾兵が平原で戦うことになるぞ！

 

　偵察の必要性はさっきさんざん説明しただろう！？そもそも貴様らが

あんなに喋っていたからだろうがっ！

 

　お前が人の事を言えるかっ！

 

　ケンカしてる場合ですか！（このままでは全ての計画がパーになる・・・！）

 

 

　！？

 

　敵戦車、撃破？

 

　いったい何が起きたんだ。

 

　よかった、なんとか間に合いました！

 

 

　これは88mm砲じゃないか、なぜこれがここに。

 

　偵察車から連絡があってすぐに「大砲・対空基地」を設営して1門作り出していたんです。

 

　さすがだ、アイチ！

 

　よし付近の敵を駆逐し次第、中央の森まで進出！防衛線を構築するぞ。

 

　しかしうまくいくでしょうか・・・。アハトアハト（88mm砲）は使い方が難しいですし。

 

　なんだアイチの手柄にケチをつける気か。

 

　いやドラコルルの言うことももっともだ。88mm砲は対戦車砲としては攻撃力、

射程ともに折り紙付きの性能だし対空戦闘も一応できる。

 

　だが三つのデメリットがある。

 

　三つ？

 

 

　１．高価。一門40＄もする。�V号戦車が15＄だということを考えると

かなりの高級品だ。

 

　2．森。市街地へ侵入不可。さっき偵察の説明で話さなかったが歩兵や対戦車砲、

偵察車など部隊の一部は森や市街地に入ることで隠れることができる。

 

森に隠れているとその部隊は敵の偵察視界に入っていない限りチップでも表示されなくなり、

さらに敵が射程に入って攻撃する際に「奇襲」となり最初の一撃目が3倍の威力になる。

　だから防衛戦を築くときに森や市街地付近を選ぶんですね。

 

　隠れているのが歩兵だとしても油断はできない。









　あたしは前にアヴァロン軍のタイガー戦車4両がガードリーダー直属の突撃擲弾兵４隊が

隠れている街に突入して１両も帰らなかったのを見たことがある。

 

　つまりこのような防御向き兵器は相手の視界から見えにくい所に隠れることで

より活躍できるんだが８８mmはサイズがデカすぎて森等にはいれないんだ。

 

　なるほど、そうだったんですね。

 

　だからこそ戦車などで森の近くを進撃する際にはまず偵察ユニットで

その森が安全か確認するんです。ただ森などは平原にくらべ偵察視界が狭まりますし、

市街地にいたっては建物が邪魔で外側からでは確認することもできません。

 

　つまり市街地への侵入はなるべく避ける方が無難だ。どうしても進撃路がそこしかないのなら

上空から見るので視界が狭まらない「偵察機」で確認するのが良いだろう。

 

　それで蒼皇さん三つ目は？

 

　そうだった。3．88mm砲は非装甲だということ。

 

　

 

　このユニット情報を見比べてみてくれ。�V号戦車は装甲１、88mm砲は歩兵となっているだろう？

 

　はい。

 

　このRUSEではユニットのタイプが施設・歩兵・車両・装甲１〜5・航空機と分類されている。

歩兵には当たり前だが各国歩兵の他に非装甲で自力で動けない88mm砲や大砲などが、

 

車両にはキューベルワーゲンや「カチューシャ」自走ロケット砲のように非装甲だが自力で走れる車両、

そして戦車や突撃砲などの装甲があり自力走行ができる車両が装甲の硬さで１〜５に分類されている。

 

 

　これはドイツ軍が（つまり今回我々や敵が）使用する75mm中大砲の情報だ。

かなり見にくくなっていて申し訳ないが

攻撃時に敵に与えるダメージは歩兵系には14装甲１の敵には３、装甲４以上には０となっている。

　わかりました。つまり遠距離からの砲撃は装甲部隊には軽微かまったくダメージを与えられないけど

歩兵や車両ユニットには脅威となる。

だからなるべく相手の視界に移らない森などに隠れる必要がある。

 

けど88mm砲は非装甲なのに森に隠れることができないから攻撃されやすい、

しかもとても高価だから破壊されると損失が大きいんですね。

 

　その通り！少ししか説明していないのに完全に理解してくれるとは、嬉しいよ（涙

 

　感激しているとこ悪いがどうするんだ？このままだとせっかくの（アイチが用意した）

88mm砲が良い的にされるぞ。

 

　敵砲撃部隊への対策は考えてあるがあまりこちらにも余裕がない。

敵部隊の配置や移動先がわかればかなり助かるんだが・・・。

 

 

　それでしたら司令。謀略「暗号解読」を使用することを意見具申します。

 

　謀略？

 

 

このゲームの特徴の一つ。

ゲーム名のRUSEとは英語で謀略の意。数種類の効果を持つ謀略があり、

それをエリア分割されたマップの一区画を選び、任意に発動させることが出来る。

例を挙げるとこの「暗号解読」は使用するとその区画の敵部隊の移動ルートが表示されるので

それをもとに作戦をたてることができる。

他にも味方移動速度があがる「電撃戦」、

エリア内味方部隊を敵が視認できなくなる「無線封鎖」などがある。

 

 

　たしかにそれが出来るならかなり役に立つがどうやって通信を傍受するんだ。

 

　すでに別働隊が本攻撃と合わせてドイツ各地の通信施設、軍基地を制圧。

完全に我々正規軍が抑えていますので敵の通信の傍受など簡単ですよ。

　そうか、さすがドラコルルだ。

（作戦と同時に通信施設などの要所を抑える？これではまるでこちらがクーデターしているかのようだな？）

 

 

アイチ　相手の進撃ルート、解読できました。

 

　やはり戦車部隊を突入させつつ後方から75mm中大砲が砲撃してきているな。

 

　大丈夫だ手はある。

  

アイチの機転とドラコルルの用意周到な鎮圧計画（？）によって態勢を立て直した蒼皇軍。

その反撃がいよいよ始まろうとしていた。